my little underground

世を儚む地下生活者が珍文・奇文の類いを日々量産しています

MEGADETH Japan Tour@Zepp DiverCityを観る

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「スラッシュ四天王の中で一番好きなバンドは?」と問われたならば、ややあってからの「MEGADETH…かな?」と答える準備、当方に有り。アタクシの年齢だと「Rust In Peace」が完全にリアルタイムでギタリストがマーティー・フリードマンに決まる前にAnnihilatorのジェフ・ウォーターズとかHeathenのリー・アルタスの名前が挙がってたのをよく覚えてる。あれから早20数年。ようやくライブを観る機会に恵まれたというワケなのだよ。

 

オープニングアクトのHER NAME IN BLOODはちょうど仕事の電話が掛かってきたりしてちゃんと観られなかったのだ。無念。

 

そしてAnthrax。もちろんAnthraxも大好きなのである。まあ言うたら四天王全部好きなんですけども。それはさておき、Anthraxは四天王の中でもちょっと違った雰囲気があるし、勝手に「これはNYのバンドだからなのだな!」などど解釈していたボンクラ学生の頃のアタクシ。もちろん真相はどうだか分からんけど。東京2日目ということもあって若干セトリを弄ってきた。残念ながら「N.F.L」は無し。うーむ致し方なし。それでもまあとにかくメンバー全員のステージ上の佇まいがいちいちカッコいい。こういう言い方は怒られちゃうかもしれないけど、やはり痩せてるのは正義だなあ。大声で歌ったり飛び跳ねていたらあっという間にライブ終了。最高でございました。

 

続いてMegadeth。開始直前に自分の前に背の高い方が陣取ってしまったので思いの外見難い状況に。まあこういうのは仕方あるめえ。ちと残念だがそれはさておき、「Hanger 18」のイントロが鳴り響いた瞬間、メタルばっかり聴いてたボンクラ学生時代にタイムスリップ。もうそこから楽しくて仕方ない。

 

Megadethも2日目でセトリを弄った結果、まさかの「Wake Up Dead」なしという事態に。代わりに「Mechanix」と「Dawn Patrol」と「Poison was The Cure」が聴けたからいいじゃん!…とはならないのが悲しいところ。(;´д`)トホホ… でもトータルで考えれば本当に素晴らしいライブ。冷静になってみると、まだバンドが存続しているということ自体、奇跡にみたいなことなんだからそれ以上望むのは野暮ってもんですなあ。嗚呼、有り難や。Anthraxはヘッドライナーでも観たいなあとも思ったし、次の来日も観に行っちゃおうと思います。

 

ブリューゲル「バベルの塔」展@東京都美術館を観る

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国芳暁斎もイイし、先日観に行った雪村もカッコいい。こうなって来ると東の奇想を観てるんだからやっぱり観たくなるじゃないですか、西の奇想も。というワケで行ってきました上野公園。最近よく来てるなあ。

 

babel2017.jp

 

西の奇想といえばやはりヒエロニムス・ボスとブリューゲルでしょう!なんてことを知ってるワケもなく、例によって知識はほぼゼロ。こんなイカれた絵画を残した人たちがいたんですねえ。ちょいとWikipediaで調べてみると

ヒエロニムス・ボス - Wikipedia

ほとんどの作品が16世紀宗教改革運動での偶像破壊のあおりを受けて紛失し、現在はわずか30点ほどの作品が残されているのみである。

…ですよね~(^_^;) そりゃ真面目な人は怒るだろうなあ。

 

でもブリューゲルバベルの塔は教科書で見たことあるし、ボスのこういう話とか見るとやっぱり気になるじゃないですか。で、実際に展示を観ていくと奇想というか、ぶっちゃけ溢れる気持ち悪い感じには中々堪らんものがありますな。完全なる偏見だけど、キリスト教の宗教画って仮に幸福な場面を描いたモノでもなんだか怖いんですよ、個人的に。いわんや地獄をやってなもんですよ。その上に足の生えた魚とか胴体のない人間とかヘンテコのオンパレードを見てると、この気持ち悪さがクセになる人が世界規模で結構な数いるってのも理解できるというもの。

 

その影響下にあり、元々風景画も得意として「農民画家」なんて呼ばれてたブリューゲルが手がけた銅版画の一群は、ヘンな生き物が描かれていなくてもなんだか不穏に感じられてグイグイ引き込まれちゃいましたよ。そして真打ち「バベルの塔」意外と絵のサイズ自体は小さいんだけど、描き込み具合がハンパない。イタリア旅行で見たコロッセオをベースにしたというのは成る程なあと。神の怒りを買った場面を描いたのではなく「聖書に載っとるバベルの塔っちゅーたらもんが実際あったらこんな感じやないやろか(カキカキ」というものを叩きつけた感の方を全然強く感じる。じゃないとレンガやら漆喰を荷揚げする滑車とかそういうテクノロジー部分をチマチマ描き込まないでしょ。画面右手下部には船着き場があって、ここから資材を運び込んでるんだなあとか、塔の最上部の建築中の部分にはきっちり足場が組まれているし。(今回観るまでは勝手にあの辺は神の怒りで崩された残骸なんだと思ってた)

 

これは最近のモリナガ・ヨウ氏の仕事に通じるような巨大プロジェクト(架空だけど)の記録集の趣きあり。宗教画とか神がどうの、というよりも「人間もなかなかやるのだぜ?」というプライドの発露。これがルネサンスか!(←てきとー)

 

実際見に行かなかったらこういったことには思い至らなかったし、足を運んで正解だったっすわ。

 

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展覧会の公式マスコット「タラ夫」怖いよ…              

D.A.N. ONEMAN TOUR "TEMPEST" @LIQUIDROOMを観る

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D.A.N.を知ったきっかけはCINRAの記事だったような気がする。あまり他では聴いたことのない独特の佇まいのサウンドに「最近はこんなバンドが出てきたのか!」と驚いた記憶があるような。

 

それから、いずれライブ観てみたいなあと思ってはいたものの、中々タイミングが合わず、今回ようやく行けることになったという次第。でも新譜が出てのワンマンだったから最良のタイミングなのかも。

 

ライブは想像していたのとはちょっと違う感じ。もっと孤高に響くというか、ある種、人を寄せ付けないようなストイックさがあるんじゃないかと勝手に予想してたんだけど、リズム隊が生み出すグルーヴがとにかく気持ち良くてなんだか夢見心地に。なんとも不思議な快楽指向 with 人懐こさ。いやいやコレは孤高と真逆の人民のためのダンスミュージックじゃないですか。そして大悟氏のファルセットボイスとサポート氏によるスティールパンによる天上に向かうスパイラルにフワフワと乗っかって桃源郷に誘われるアタクシ。ヘンな例えだが、仮にJames Blakeが大理石でできた巨大な建築物だとするならば、D.A.N.は総檜で作られた仏閣のような趣き。色彩も抑えめだが、要所に挟まる上モノによって受け手が勝手に極彩色を感じるという構造に、コレは極めて日本的なサウンドと言えるのかも、なんてことをちょっと思ってみたり(←分かりにくい)

 

個人的にはもっと長く観ていたかった。正直2時間では物足りない。次は3時間位演ってくれないかなあ。

 

DE DE MOUSE「drem you up」とアタクシ ~発動篇~

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どうして大阪へ行くことになったのか、そしてそれに纏わるあれやこれやについては接触篇に書いたので、こっちには当日のことをつらつらと書いてみようと思う。

 

yukikaze-ox4.hatenablog.com

 

9:00ちょっと前の東京発こだまに乗り一路大阪へ。車内ではボンヤリ車窓を眺めたり寺田寅彦寺田寅彦 科学者とあたま」を読んだりして過ごす。

寺田寅彦 科学者とあたま (STANDARD BOOKS)

寺田寅彦 科学者とあたま (STANDARD BOOKS)

 

 

4時間後、新大阪着。時間がかなりあったので、一旦ホテルに荷物を預けてから天王寺へ向かう。大阪市立美術館にて「木×仏像」展を観る。天王寺は初めて。あんなに近くで通天閣を見たのも初めてだ。

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なんやかんやあって19:00頃に心斎橋へ。かなり遅めにチケットを買ったにも関わらず、整理番号がかなり早めだったのでムダにしないように10分前行動である。入場して一言「近い」そんなに広くないハコだったのでそりゃ近いに決まっておる。ドラムセットまで1mくらいのところに陣取らせて頂いたのだが、もうそれだけで期待に爆発しそう。成る程リア充はこのように爆発するのだな、などと益体もないことを考える。

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そしてライブスタート。ドラムのLITE山本氏、スティックを回しながら登場。途中落っことしてデデさんが拾いに来る。若干の茶番感が漂い始める。SAWAGIからのお二人も揃ったところでキックがドコドコと打ち鳴らされて何故かX JAPAN「紅」がスタート。なんじゃそりゃ~! いや、面白いから全然アリです。「紅」は途中のMCでわざわざギターソロの部分だけ演ったりとしたい放題。なんか楽しそうでいいなあ。

 

 

次から真面目(?)に「dream you up」の曲を披露。やはり生楽器隊を従えた状態で聴くとガン上がり度200%増し。奇声を発しながらフニャフニャ踊るおじさんと化すのであります。途中、長めのMCを挟みつつのdream you up完全再現。大変堪能させて頂きました。MCも面白おかしく語りつつもデデさんの真摯な姿勢が垣間見えて頷くこと多し。この調子でホント頑張って欲しいなあ。

 

ラストは1stから「dancing horse on my notes」名曲!敢えて言うなら他のアルバムの楽曲も現在の体制でのバンドアレンジで聴いてみたかったなあ…というのが正直なところ。でもそれを差し引いても余り有る程素晴らしい内容でございました。無理して大阪来た甲斐がありましたよ。

 

 

そして翌日、4:30起きで始発の新幹線に乗り一路東京へ。そのまま仕事へスライド登板。意外とやれるもんだなあなんて当日は思ったものの、翌日ツケが出て自分の老いを自覚させられることになったとさ。でもまた何かあったら無理してやるのさ。

 

 

NegiccoにKIRINJIが楽曲提供だと?!

え?!

マジ?

なぬー?!

 ヒェー!

 

一旦落ち着きます。

 

 さて。

 

おいおいおいおい… アタクシの妄想だった筈が、気がついたら現実化しとるやないかー!

 

アタクシ、今年の2月にこんなこと書いたのよね。

yukikaze-ox4.hatenablog.com

でもですよ、引用したTweetによると現場に小出さんと高樹氏がいたのは事実らしい。ということは、だ。次回のNegiccoの作品に楽曲提供待ったなしやでコレは!!!是非ともよろしくお願い致しまする~

 

4ヶ月経ったら都合のいい妄想が真実となっているという…。ははーん、コレはアレだな。アタクシは既に水槽にプカプカ浮いてる脳みそだけの存在になっているという、そっちの妄想の具現化だったのだな?(←いい加減にしろ)

 

まあ、いずれにせよ 来月になればこの新曲が聴けるということは間違いないのであります。あの田島貴男をして「すげえいい曲」と言わしめる新曲、期待せずにはいられない!!!

 

そしてこうなったら更に期待したくなるのはこっちですよ。

 

今のところTBA状態が続いてる今年のNEGi FES。ココにKIRINJIとHomecomingsとか来ちゃったらどどどどうしよう?! 見える…アタクシには見えるぞ…Homecomingsをバックに「ともだちがいない!」を披露し、そしてKIRINJIをバックに「愛は光」を披露する笑顔の三人の姿が…!。先日のZepp DiverCityのライブでNEGi FESが発表された時、隣りにいた新潟から来たという男性に「北方文化博物館って何処ですか?」と聞いたら「すげえ遠いッス…」と言われたのも今となってはいい思い出。例えどんなに遠くても拙者、万難を排して駆けつける所存。嗚呼、こっちも期待せずにはいられないよー!

 

とか言っててスケジュールが被るのがユキカゼクオリティ… そうならないことを祈るのみ。神様お願いしますー!