my little underground

世を儚む地下生活者が珍文・奇文の類いを日々量産しています

大英自然史博物館展@国立科学博物館を観る

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学生も最後の年、卒論の提出も終わって日がな一日全力でボケッとしつつ「嗚呼、こんな贅沢な時間の使い方はもう一生出来ないのだなあ」などと虚空に向かってつぶやきつつ、さめざめと泣くような生活をしていたアタクシ(後にこの考えが間違いであることに気付くことになるが、それはまた別のハナシ) そんなアタクシの目に余る堕落っぷりに見かねたファーザーが一言「カネは出してやるからどっか海外にでも行ってこい」

 

今考えるとまだ日本は豊かだったのだなあ、などという感慨も湧くところではありますが、それはさておきボンクラ青年であったアタクシ、この話に全力で乗っかりましてロンドンへぶらり1週間の一人旅に出かけたのでありました。ろくすっぽ英語も話せないくせに初めての海外を独りでってのも中々のチャレンジャーだったのだなあ我ながら。まあそんなこんなでロンドンのあちこちを探索したのは今でもいい思い出なのですが、その時に行ってたんですわ >大英自然史博物館 展示内容はあんまり覚えてないんだけど、異様に風格のある建物とおそらく遠足か何かであろう大量の小学生(多分)に囲まれて展示を見て歩いたのは記憶にあったりするのです。

 

というワケで、再び東京で貴重な展示物が見られるならこれ幸い、と行って参りました国立科学博物館

 

元々、恐竜の化石とかそんなモノを見るのは好きなもんで、大した前知識もなくふらりと行って参りましたが、そんなボンヤリメンでも十分以上に楽しめる内容でございましたよ。メインビジュアルにも使われている始祖鳥の化石なんて間近でじっくり見られるし。解説によると頭部の化石はないと思われていたのが最近のCTスキャンによって内部に埋没していることが判明。そこから脳の容積が分かって生態の研究が更に進んだとか。ちゃんと保存しておくと科学の進化でさらなる知見が引き出されるようになるなんて、めっちゃイイ話ですなあ。

 

ちょうど最近、学芸員に関する話題が世を賑わせておりましたが、ああいう発言・考え方をする人って実際に館に足を運んでいるのかね? 少なくとも東京近郊のその手の施設なんてドコも本当に面白い企画展やってるし。アタクシなんか何処に行こうかスケジュールの捻出に四苦八苦して嬉しい悲鳴を上げるレベルなんですけど。ウキャー。本来の業務であろう保存やら教育という仕事をやりつつ、きっちり啓蒙と言うかエンタテインメントの方面にも昇華させている皆様に最敬礼。

 

とは言え、そういった所に落ちる予算が異常に少ないのもまた事実でありまして。いい仕事をしてる人は正当な評価を受けてニコニコして欲しいなあと思うわけであります。だからアタクシは積極的に美術館/博物館に足を運び続ける所存でありますよ。

 

ちょっとズレましたが刺激的で脳みその血流が促進されること請け合いの展覧会なので、みんなも行こうぜ科博。6/15までだから忘れるなよー!

 

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科博限定の測量野帳もゲットだぜ!

 

 

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