my little underground

世を儚む地下生活者が珍文・奇文の類いを日々量産しています

信濃川日出雄『山と食欲と私』を読む

 

山と食欲と私 2巻

山と食欲と私 2巻

 

 

先日発売された第2巻のコミックスを発売日に当然のごとく買ってしまう。くらげバンチでタダで読めるのに。そしてプチブル気分を味わうのです。

 

www.kurage-bunch.com

 

 初めは昨今流行っているグルメマンガに若干のツイストを効かせたような作品だと思っていたのだけど、実際読み進めていくとむしろ「食欲」要素よりも「山と私」要素に強く魅力を感じてしまう。

 

  遭難しかけたことをひたすらに引きずり、反省する話(第6話「反省のカシューナッツ炒め」)や、稜線から見える3000m峰の絶景を前に言葉なく物思いに耽る姿(第8話「星降る夜のホットワイン」)、力肉うどんを前に「なぜ一人で山に登るのか」を問う姿(第12話「うどん光る」)等々、共感するポイント多し。性別は違えどアタクシも単独行者ですから。

 

2巻に所収の八ヶ岳縦走編における別の単独行の女性に同行を断られるくだりも、双方の気持ちがよく分かるだけに色々と考えちゃう。今後も主人公鮎美ちゃんには色んな山で色んなことを経験して欲しいなあ。続きを大いに期待しております。

 

山と食欲と私 1 (BUNCH COMICS)

山と食欲と私 1 (BUNCH COMICS)