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評価:
能田 達規
新潮社
¥ 530
(2007-11-09)
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サッカークラブに魅せられた男は、偉大なる冒険の果てに何を見るのか......。上総オーレと公務員・中島順治の夢、いよいよクライマックス! 描きおろし特別編を収録して贈る感動の完結巻----!!
能田達規のサッカーマンガ、遂に最終巻。サッカーの試合としての面白さは前の巻の
残留戦で描き切っているので、この巻はクラブとしての在り様を描く事に徹してます。そのおかげで地味かつシビア~な話のオンパレード。
だがそれが面白い! これ、サッカー好きな人というよりも、社会人として色んな場面である種の「ままならなさ」に直面した事が多い人にオススメかも。もちろんこのマンガの主人公である中島順冶が体験する事はファンタジー以外の何物でもないんだけど、最終的に獲得する「ブレなさ」とも言えるものについてはかなり共感出来るんじゃないかな。
中島のドイツでの体験は、川渕三郎の掲げた「
Jリーグ百年構想」はもちろん、おそらく
愛媛FCの元FW「ズーパー」こと
友近聡朗の体験をベースにしていると思われるので、興味のある方はこの辺を読んでみるといいかも。
サッカーがやってきた―ザスパ草津という実験 (生活人新書)
辻谷 秋人
メインは
ザスパ草津の
Jリーグ加盟までの奇跡を追ったノンフィクションなんだけど、最終章に
友近聡朗と
愛媛FCが取り上げられてます。
ズーパー―友近聡朗の百年構想
辻谷 秋人
それにしてもエピローグでレネがオーレの監督になってるのは、去年までの浦和の姿にダブってちょっといい話。
ところでサッカーマンガもプレーヤー視点はもちろんのこと、監督視点から描いた「
GIANT KILLING」やフロント視点から描いた「オーレ」と色々出てきてますが、そろそろサポーター視点のマンガが出てきて欲しいところ。ゴール裏の住人をヤンキーマンガテイストで描いたら結構面白いんじゃないの?w
と思ったら当の能田先生が「
バモ研」描いてた事を忘れてたw アレって短いから単行本には纏まらないんだろうなぁ。