Negicco「2017 SPRING TOUR ~ライブハウスのネギ~」@新潟LOTSを観る
Negiccoのホームゲームが観たくなって、行って参りました新潟へ。まさか東京以外の地まで出向いてライブを観るようになるとは1年前には思わなかったなあ。どんだけハマってるんだって話ですよ。
新潟へはおそらく20年以上ぶり。母方の実家があるので、子供の頃には何度か来てたんだけど(それこそ上越新幹線が開業する前からですわ)最近は行き来も途絶えて久しいという。そんな感じだから記憶もあんまりないっす。
今回は土曜の夜のライブを観る以外は完全ノープラン。日帰りしようと思えば出来るけど、おじさんは疲れちゃうので一泊の行程。宿と往復の新幹線は今回JR東日本の「ダイナミックレールパック」で押さえたんだけど、これがエライ安い。JR東日本管内で一泊&往復のチケット取るならマジおすすめ。仙台へサッカー観に行く時にでもまた使ってみようかな。
11:00過ぎに新潟着。そこから夕方のライブまでは街をフラフラしてたんだけど長くなるから割愛。でもいい街ですね新潟。
で、ライブ。駅から歩いて新潟LOTSへ。周りは割りと何にもない、普通の住宅街みたいなトコにあるんですなあ。今回、そこそこ良番だったので入場は早め。それなりに前方で開演を待つ。我々おじさんという生き物はこの時間に体力の7割方を奪われるのです。おじさんあるある。嗚呼辛い。
開演5分前になって突然ラジオ的なヤツが会場に流れ始める。準備体操的なノリでPerfumeのフリコピを強要されるネギヲタの皆さん。何なんだこの時間は?と思いつつ全員ノリノリであります。そして開演。近い。北千住の天空劇場の時と同じ感慨が脳内を駆け巡る。近いぞー! メンバー3人+ネギホーンズ3名の計6名体制は天空劇場の時と同じなので新鮮味は無いけど、やはり単純にオケのみとはライブ感が段違い。嗚呼素晴らしい。そしてやはり近い。メンバーのニコニコ顔を観てると多幸感が脳内から溢れてダダ漏れに。この時のアタクシのニヤケ顔は外では見せられないモノであることは想像に難くないのであります。
そんな状態なので2時間のライブはあっという間でございました。そして改めて楽曲の良さは折り紙付きであることに深く感じ入る次第。まだまだライブで演ってないイイ曲沢山有るもんな。connieさん初め、名だたる作家陣に驚嘆であります。そしてライブ後の特典会には目もくれずスッと会場を後にするアタクシ。接触は…刺激が強すぎるんじゃよ…
一度ホテルに戻ってからフラッと外へ飲みに出掛けたんだけど、土曜の夜ってこともあって何処も激混み。こういう時の一人飲みはちょっと気が引けるんでテキトーに入った店でサラッと独り祝杯を上げて早々に退散。ホテルに戻って風呂入ってすぐ寝ちゃいましたわい。でもサッカーの遠征と同じく、知らない街でライブ観つつフラフラと街をほっつき歩くのも楽しいものであります。多分またNegiccoを追いかけて知らない街に行っちゃうだろうなあ。
プロフェッショナル修斗@後楽園ホールを観る
先日読んだ柳澤健「1984年のUWF」に触発されまして、何か格闘技系のイベントを観に行こうと思い立つ。唐突に。まあそれくらい面白い本だったのです。
で、やはり佐山聡の先見性のようなものに衝撃を受けたということもありつつ、佐山の遺伝子を受け継いだ団体を…と探した結果、修斗をチョイス。ちなみにアタクシの修斗知識は「オールラウンダー廻」から得たもののみであります。
当日、開場から若干遅れて後楽園ホールに到着すると既に前座の第一試合が始まっておりました。会場内は平日ということもあってかなりまばらな入り。(でもメインイベントの頃にはかなり埋まってました。凄い)んで、ふと気づくと他のスポーツ会場では感じたことのない明らかに異質なヴァイブスを感じちょっとビビる。なんというか、経験者とヤンチャな人の集まりというか、ここまでアウェイ感を感じたのは宝塚歌劇を観に行った時以来かも。ふと周りの人を見ると耳ギョウザ率高し。ちょっと怖い。(その後落ち着いてみると、自分以外にも凡そスポーツとは縁遠そうなルックスの格闘技マニアっぽい人も散見されてちょっと安心する←失礼)
でも試合を見始めるとそんな気持ちは吹き飛んでしまった。面白い。コレが滅法面白いのだ。修斗の場合、素人目に見て地味に感じる瞬間が多そうで、結果スーンとした気分で家路につくことになるかもなあ、なんて事前には思ってたんだけど、実際観たらそんな事は無かったのであります。特にグラウンドの攻防。それこそ素人目には分からなさそうな事前の印象があったけど、いやいや素人なりに攻防が理解できる瞬間が多々あるというか。今回観た試合が特にそうだっただけなのかもしれないけど。膠着する場面が少なくて(膠着してても、それはそれで観てる側まで力が入っちゃう)、常に攻防が入れ替わるので一瞬たりとも目が離せない。立って打撃の場面でも同様。ちょっと間合いを計ってるのかな~と思ってたらカウンターが決まって食らった選手バターン、白衣のお医者さんがズサーとすっ飛んでくる、なんて場面も。グラウンドでは単純にマウント取れば有利というものでもないみたいだし、立ってる時でも色々やってるみたいだしで、とにかく情報量多し。やはり生で観てみないと分からないことはまだまだ沢山有るのだなあ、と改めて思い至りましたわい。
今回観た試合は開始1分で打撃KOとか、5分3ラウンドみっちりグラウンドの攻防の果ての判定勝ちとか、バラエティに富んだ試合が多くて本当に面白かった。こりゃ次の興行もチェックしないと。
会場には「○○先生がんばれー!」みたいな子供の応援の声が飛ぶことも多く、普段道場で接している先生が金網の中で死力を尽くす姿を観るなんて、色んな意味でむちゃくちゃいい勉強してるし経験豊かすぎるだろ!などと子供たちにちょっと嫉妬。と言いつつキッズ修斗の試合に参加した男の子二人が試合後のインタビューで「将来、プロ選手になってここに戻ってきてくれますか?」というリングアナからの問いに二人共苦笑いを浮かべつつ言葉を濁してたのにはちょっとワロタ。ま、そりゃそうだよね。
とにかく初めての修斗観戦は濃密な体験でございました。また行きますわ。
コドモ発射プロジェクト「なむはむだはむ」@東京芸術劇場シアターイーストを観る
ちょうど上手い具合に休みが合って、なおかつチケット取れたので行ってきた。ハイバイの前回公演を見逃していたので、それのリベンジであります。ちなみに前野健太氏のことはお名前くらいしか存じ上げておりませんでした。
中央に変わった形のステージがあり、両サイドに客席があるスタイル。なので向かいの客席がよく見える。ちなみにアタクシが観た回の向かいには最近前野氏が主演した映画の原作者と監督のコンビが居たという。やっぱり目立ちますなあ、あのお二人。
いきなり出演する3人が雑談なのかセリフなのかよく分からんことを話しながら舞台に登場し、そのままダラっとスタート。ハイバイのスタイルですな。今回は子供の書いたお話をその筋で名を成した手練の三人がよってたかって板に載せるという実験なので、はてさてどんなことになるのやらと見守っていると、そこはさすがのお三人、言葉やら音楽やらダンスやらを駆使して、あまりにもモヤッとしたハテナの塊を解体・再構築、「なんかヘンな味だけど、まあ食べられる料理」にしていく手際はお見事と言う他ないッス。特に森山未來の身体性はハテナの依代として想像以上の性能を発揮しており、ちょっとビビるレベル。この人、やっぱ凄いんですねえ。
全体的なルックは舞台美術も相まってサラッと描いたスケッチ的な印象が強いんだけど、ココから更に訳の分からないモノが産み出されそうな予感は他では中々味わったことのない感覚。できれば今後もこの公開実験を続けていって欲しいなあと思うのであります。
終演後のロビーにて発表される本日のセトリ。タイトル見てもなんのこっちゃ分からん。だがそれがイイ。
「DAVID BOWIE is」@寺田倉庫を観る
アタクシのボウイ初接近遭遇はアルバム「Never Let Me Down」からのシングル「Day in Day out」のPVだったような気がする。ナイル・ロジャースによる大ヒット期にはちと遅く、かと言ってTin Machine期には乗れなかったという狭間の世代…でも好きなんですよ。というワケで話題の展覧会「DAVID BOWIE is」を観てきましたよ。
平日14:00~16:00のチケットを購入、入場したのは15:00過ぎということもあって混雑はそれ程でもなく。とは言え平日の割にはそれなりに人が居たのでやっぱり人気あるんすねえ。会場内は男女問わず若い子も古参ファンもいい比率に存在してて、さすがは長いキャリアのボウイさんである。
展示は「よくもまあこんなブツがいい状態で残ってるもんだ」というモノのオンパレード。このアーカイブ能力はイギリス人の執念のなせるワザなんだろうか。キュレーターのインタビューによると本人がアートの蒐集家だったことが関係しているっぽいけど、確かにアーカイブ力ってマジ大事。ステージ衣装は言うに及ばず、歌詞のメモやらスケッチの類まで些細なブツでも後世に残しておくとこうして我々が楽しめるんだからとにかくエライ。
本人の絵やら写真やらはとにかく凄い量。個人的には「Scary Monsters」のジャケのオリジナル(実はかなり巨大だったことが判明)が観られたのは感激。ベルリン時代に住んでいたアパートの鍵まであったけど、持ってきちゃってよかったんだろうか。大家さん困ってない?それはさておきアメリカ期やTin Machine期のブツが殆ど無いのはちょっと気になるけど、それもまあ致し方なし。
PVのコーナーでスゲー久しぶりに「Im Afraid Of Americans」を観たけど、やっぱ笑うよなあ。
Im Afraid Of Americans David Bowie Music Video HD 1080p(Best Quality)
そのPVコーナーの脇に画面に写ってる衣装の実物が展示されてたりして、時の流れにクラクラしつつも「嗚呼、ボウイさんは確かに地上に存在してて、そして今はお星様になってしまったのだなあ」という何周遅れかの感慨に改めて浸ってみるアタクシ。時代的にもうこんなレベルの文化的巨人は現れないんだろうけど、多少なりともリアルタイムでその御業に触れられていた幸運を噛みしめる事ができたいい展覧会でした。行って良かった。
『くるりの20回転』リリース記念ツアー「チミの名は。」@Zepp DiverCity Tokyo を観る
前にもちょっと書いたけど、デビュー当時から好きなんです。くるり。でも今までライブは観たことがなかったのです。それが20周年記念のツアーで初めて観ることになろうとは。そりゃアタクシだって立派なおじさんになるワケだ。(社会的にはちっとも立派じゃないのが悲しい)
1曲め「ワンダーフォーゲル」でいきなり持っていかれるアタクシ。加えてドラムがもっくん。スゲーニコニコしながらドラムを叩いてる姿を見てなんだかいきなり泣きそうになる。嗚呼もうダメだ。でもしょうがないじゃない、おじさんですもの。そこからは名曲の乱れ打ち。途中、ギターとドラムが頻繁に入れ替わる。(それが「君の名は」もとい「チミの名は。」ってことらしい。分かりにくい)各々のプレーヤーの個性もハッキリ分かれているので、その辺のも含めてライブの楽しさに溢れた良い構成。ライブを観ながら途中で一時期あまり熱心にくるりを追いかけていなかったことについてちょっと申し訳無さを感じさせるくらい素晴らしい内容でございました。
スーパーカーもNumber Girlもシーンから居なくなって随分経つけれど、その間も大地にすっくと立ち続けて名曲を生み出し続けていたくるり。なんかすいません。そして本当にありがとう。なんかそんな気分に。
本篇ラストが「虹」、そしてアンコールの弾き語りで「春風」。なんだかこの曲がリリースされた頃の自分の状況が色々と脳裏に蘇ってきて、ちょっとだけ泣く。でもしょうがないじゃない、おじさんですもの。
MCで来るべきニューアルバムのことが語られていたけれど、そりゃあもう大いに期待させて頂く所存。みんな、アルバムの「流れ」というか「物語」みたいなものに身を任せることを嫌いになってなんか無いよ!岸田くん!だから思う存分やっちゃってちょうだいよ!!!
(サトちゃんの「そろそろアルバム作んなきゃね」という発言を受けて)岸田「アルバム? アルバムとかみんな聴くの? いや、アルバム、いいもんですよ。曲順の物語があって、ライブと同じようにいいもん。音楽のために、お金をとは言いませんが、時間をつかってください」
— 宇野維正 (@uno_kore) 2017年2月28日
James Blake JAPAN TOUR 2017@東京国際フォーラムを観る
東京国際フォーラムでライブを観たアーティストを列挙していくと…相対性理論・マイブラ・聖飢魔II・上原ひろみ、そして今回のジェイムス・ブレイク。全く統一性のないラインナップに我ながらちょっと引く。大丈夫なのか?もしかしてアタクシ分裂症?
客席について周りを見渡してみると、あんまり良く分からん客層。老若男女各種取り揃え状態。強いて言えば女性が若干多め?そうやって考えるとジェイムスのルックスってある種の趣味の方々にはスゴく受けが良さそうに見えてくる。ちなみにアタクシの隣りにいた女性二人組はオザケンの新曲&Mステ出演について熱く語っておられました。成る程。
ライブ本篇。クラブで聴くのとはちょっと違うかもしれないけど、服がビリつく程度にはしっかり効いた低音具合。キックが大層心地よい。そしてウワモノはキッチリと。スネアはなんだか分厚いガラスを叩いているような音で鳴り響く。やっぱりココ、良いホールですなあ。そしてバックの映像演出もシンプルかつ効果的で世界観の一翼をしっかりと担っておられた。いい。スゴくいい!
楽曲は3rdからが多めで、アタクシ3rdにはそんなにピンとこなかった方なんだけど、ライブで聴くとなんかすげーカッコいい。何?バンドマジック?帰り道に聴き直したらスタジオ盤も良く聴こえたので今までの自分がどうかしてたんだと思います。
「The Wilhelm Scream」とか「Retrograde」とか元より好きな曲は、聴いている内にとんでもなく美しく壮大な景色を目の当たりにしているような、気が付いたら全然知らない場所に吹き飛ばされていた様な感覚に。ちょっとコレは今までに経験したことのない、事前の予想を遥かに上回る音響体験でありました。人生においてもわりかし上位に食い込むライブだったかも。
その場で録った歌声をループさせたり、プリズマイザー(って言うんだっけ?)を使ってリアルタイムに声をイジったり、色々と忙しそうにやってるんだけど、鳴ってる音はとにかく荘厳で美しいの一言。ちょっと人間離れした美意識を感じるというか。あとちょっとでもはや恐怖に転化してしまいそうな雰囲気すらアタクシは感じてしまいましたよ。
もはや音楽というより精緻に構築された建築を目の前にした感覚に近いのかも。ちょっと上手く説明できないけど、なんとなく伝わってたら嬉しいッス。いやはや、観に行って良かったですわ。
James Blakeのセトリ撮らせて頂きました🙏🏻 pic.twitter.com/XylPNMVUbd
— あーちゃん (@yukariemy) 2017年2月25日
- アーティスト: ジェイムス・ブレイク,ボン・イヴェール
- 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
- 発売日: 2011/10/12
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