my little underground

世を儚む地下生活者が珍文・奇文の類いを日々量産しています

シベリア少女鉄道「たとえば君がそれを愛と呼べば、僕はまたひとつ罪を犯す」@赤坂RED/THEATERを観る

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とりあえずタイトルが長い。それはさておき、前回公演にはとにかく衝撃を受けて周りの人に「アレはヤバい」みたいなことを吹聴して回ったのはいい思い出。そして今回も期待を軽く上回る面白さでございました。

 

ベタな物語が静かにかつゆっくりと語られつつ、作者のニヤニヤ笑いをうっすら感じさせる悪意の種がそこかしこに蒔かれていく前半部。そしてその種が一気に発芽して世界がバグり、完全な地獄を現出せしめる後半部。特筆すべきはこの地獄が抱腹絶倒と共に有るという、より救いのない地獄であるということ。いやあもう堪らんですよ。完全にフラグ管理が破綻したゲーム世界というか、特に最終盤はそのテの仕事をしている人にとっては爆笑しつつ号泣するというか、ワケの分からん感情に脳みそを支配されちゃうんじゃないかなあ。

 

毎度のことながら、こんなメンドくさい脚本をよく纏められるなと驚きつつ、それを実際に演じてみせる役者陣にはシャッポを脱ぐ他ない。ラストのピタゴラスイッチ的展開にハラハラしつつ、その後にやってくる「しょうもな!」という感情とカタルシス。こんなの他では絶対に観られないと思う。最高です。

 

 

今週気づいたこと。(6/12~6/18)

お疲れモードを脱しつつあるおじさんの日常。

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MEGADETH Japan Tour@Zepp DiverCityを観る

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「スラッシュ四天王の中で一番好きなバンドは?」と問われたならば、ややあってからの「MEGADETH…かな?」と答える準備、当方に有り。アタクシの年齢だと「Rust In Peace」が完全にリアルタイムでギタリストがマーティー・フリードマンに決まる前にAnnihilatorのジェフ・ウォーターズとかHeathenのリー・アルタスの名前が挙がってたのをよく覚えてる。あれから早20数年。ようやくライブを観る機会に恵まれたというワケなのだよ。

 

オープニングアクトのHER NAME IN BLOODはちょうど仕事の電話が掛かってきたりしてちゃんと観られなかったのだ。無念。

 

そしてAnthrax。もちろんAnthraxも大好きなのである。まあ言うたら四天王全部好きなんですけども。それはさておき、Anthraxは四天王の中でもちょっと違った雰囲気があるし、勝手に「これはNYのバンドだからなのだな!」などど解釈していたボンクラ学生の頃のアタクシ。もちろん真相はどうだか分からんけど。東京2日目ということもあって若干セトリを弄ってきた。残念ながら「N.F.L」は無し。うーむ致し方なし。それでもまあとにかくメンバー全員のステージ上の佇まいがいちいちカッコいい。こういう言い方は怒られちゃうかもしれないけど、やはり痩せてるのは正義だなあ。大声で歌ったり飛び跳ねていたらあっという間にライブ終了。最高でございました。

 

続いてMegadeth。開始直前に自分の前に背の高い方が陣取ってしまったので思いの外見難い状況に。まあこういうのは仕方あるめえ。ちと残念だがそれはさておき、「Hanger 18」のイントロが鳴り響いた瞬間、メタルばっかり聴いてたボンクラ学生時代にタイムスリップ。もうそこから楽しくて仕方ない。

 

Megadethも2日目でセトリを弄った結果、まさかの「Wake Up Dead」なしという事態に。代わりに「Mechanix」と「Dawn Patrol」と「Poison was The Cure」が聴けたからいいじゃん!…とはならないのが悲しいところ。(;´д`)トホホ… でもトータルで考えれば本当に素晴らしいライブ。冷静になってみると、まだバンドが存続しているということ自体、奇跡にみたいなことなんだからそれ以上望むのは野暮ってもんですなあ。嗚呼、有り難や。Anthraxはヘッドライナーでも観たいなあとも思ったし、次の来日も観に行っちゃおうと思います。

 

ブリューゲル「バベルの塔」展@東京都美術館を観る

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国芳暁斎もイイし、先日観に行った雪村もカッコいい。こうなって来ると東の奇想を観てるんだからやっぱり観たくなるじゃないですか、西の奇想も。というワケで行ってきました上野公園。最近よく来てるなあ。

 

babel2017.jp

 

西の奇想といえばやはりヒエロニムス・ボスとブリューゲルでしょう!なんてことを知ってるワケもなく、例によって知識はほぼゼロ。こんなイカれた絵画を残した人たちがいたんですねえ。ちょいとWikipediaで調べてみると

ヒエロニムス・ボス - Wikipedia

ほとんどの作品が16世紀宗教改革運動での偶像破壊のあおりを受けて紛失し、現在はわずか30点ほどの作品が残されているのみである。

…ですよね~(^_^;) そりゃ真面目な人は怒るだろうなあ。

 

でもブリューゲルバベルの塔は教科書で見たことあるし、ボスのこういう話とか見るとやっぱり気になるじゃないですか。で、実際に展示を観ていくと奇想というか、ぶっちゃけ溢れる気持ち悪い感じには中々堪らんものがありますな。完全なる偏見だけど、キリスト教の宗教画って仮に幸福な場面を描いたモノでもなんだか怖いんですよ、個人的に。いわんや地獄をやってなもんですよ。その上に足の生えた魚とか胴体のない人間とかヘンテコのオンパレードを見てると、この気持ち悪さがクセになる人が世界規模で結構な数いるってのも理解できるというもの。

 

その影響下にあり、元々風景画も得意として「農民画家」なんて呼ばれてたブリューゲルが手がけた銅版画の一群は、ヘンな生き物が描かれていなくてもなんだか不穏に感じられてグイグイ引き込まれちゃいましたよ。そして真打ち「バベルの塔」意外と絵のサイズ自体は小さいんだけど、描き込み具合がハンパない。イタリア旅行で見たコロッセオをベースにしたというのは成る程なあと。神の怒りを買った場面を描いたのではなく「聖書に載っとるバベルの塔っちゅーたらもんが実際あったらこんな感じやないやろか(カキカキ」というものを叩きつけた感の方を全然強く感じる。じゃないとレンガやら漆喰を荷揚げする滑車とかそういうテクノロジー部分をチマチマ描き込まないでしょ。画面右手下部には船着き場があって、ここから資材を運び込んでるんだなあとか、塔の最上部の建築中の部分にはきっちり足場が組まれているし。(今回観るまでは勝手にあの辺は神の怒りで崩された残骸なんだと思ってた)

 

これは最近のモリナガ・ヨウ氏の仕事に通じるような巨大プロジェクト(架空だけど)の記録集の趣きあり。宗教画とか神がどうの、というよりも「人間もなかなかやるのだぜ?」というプライドの発露。これがルネサンスか!(←てきとー)

 

実際見に行かなかったらこういったことには思い至らなかったし、足を運んで正解だったっすわ。

 

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展覧会の公式マスコット「タラ夫」怖いよ…              

D.A.N. ONEMAN TOUR "TEMPEST" @LIQUIDROOMを観る

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D.A.N.を知ったきっかけはCINRAの記事だったような気がする。あまり他では聴いたことのない独特の佇まいのサウンドに「最近はこんなバンドが出てきたのか!」と驚いた記憶があるような。

 

それから、いずれライブ観てみたいなあと思ってはいたものの、中々タイミングが合わず、今回ようやく行けることになったという次第。でも新譜が出てのワンマンだったから最良のタイミングなのかも。

 

ライブは想像していたのとはちょっと違う感じ。もっと孤高に響くというか、ある種、人を寄せ付けないようなストイックさがあるんじゃないかと勝手に予想してたんだけど、リズム隊が生み出すグルーヴがとにかく気持ち良くてなんだか夢見心地に。なんとも不思議な快楽指向 with 人懐こさ。いやいやコレは孤高と真逆の人民のためのダンスミュージックじゃないですか。そして大悟氏のファルセットボイスとサポート氏によるスティールパンによる天上に向かうスパイラルにフワフワと乗っかって桃源郷に誘われるアタクシ。ヘンな例えだが、仮にJames Blakeが大理石でできた巨大な建築物だとするならば、D.A.N.は総檜で作られた仏閣のような趣き。色彩も抑えめだが、要所に挟まる上モノによって受け手が勝手に極彩色を感じるという構造に、コレは極めて日本的なサウンドと言えるのかも、なんてことをちょっと思ってみたり(←分かりにくい)

 

個人的にはもっと長く観ていたかった。正直2時間では物足りない。次は3時間位演ってくれないかなあ。

 

今週気づいたこと。(6/5~6/11)

なんだかお疲れモードの1週間を過ごすおじさんの日常。

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DE DE MOUSE「drem you up」とアタクシ ~発動篇~

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どうして大阪へ行くことになったのか、そしてそれに纏わるあれやこれやについては接触篇に書いたので、こっちには当日のことをつらつらと書いてみようと思う。

 

yukikaze-ox4.hatenablog.com

 

9:00ちょっと前の東京発こだまに乗り一路大阪へ。車内ではボンヤリ車窓を眺めたり寺田寅彦寺田寅彦 科学者とあたま」を読んだりして過ごす。

寺田寅彦 科学者とあたま (STANDARD BOOKS)

寺田寅彦 科学者とあたま (STANDARD BOOKS)

 

 

4時間後、新大阪着。時間がかなりあったので、一旦ホテルに荷物を預けてから天王寺へ向かう。大阪市立美術館にて「木×仏像」展を観る。天王寺は初めて。あんなに近くで通天閣を見たのも初めてだ。

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なんやかんやあって19:00頃に心斎橋へ。かなり遅めにチケットを買ったにも関わらず、整理番号がかなり早めだったのでムダにしないように10分前行動である。入場して一言「近い」そんなに広くないハコだったのでそりゃ近いに決まっておる。ドラムセットまで1mくらいのところに陣取らせて頂いたのだが、もうそれだけで期待に爆発しそう。成る程リア充はこのように爆発するのだな、などと益体もないことを考える。

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そしてライブスタート。ドラムのLITE山本氏、スティックを回しながら登場。途中落っことしてデデさんが拾いに来る。若干の茶番感が漂い始める。SAWAGIからのお二人も揃ったところでキックがドコドコと打ち鳴らされて何故かX JAPAN「紅」がスタート。なんじゃそりゃ~! いや、面白いから全然アリです。「紅」は途中のMCでわざわざギターソロの部分だけ演ったりとしたい放題。なんか楽しそうでいいなあ。

 

 

次から真面目(?)に「dream you up」の曲を披露。やはり生楽器隊を従えた状態で聴くとガン上がり度200%増し。奇声を発しながらフニャフニャ踊るおじさんと化すのであります。途中、長めのMCを挟みつつのdream you up完全再現。大変堪能させて頂きました。MCも面白おかしく語りつつもデデさんの真摯な姿勢が垣間見えて頷くこと多し。この調子でホント頑張って欲しいなあ。

 

ラストは1stから「dancing horse on my notes」名曲!敢えて言うなら他のアルバムの楽曲も現在の体制でのバンドアレンジで聴いてみたかったなあ…というのが正直なところ。でもそれを差し引いても余り有る程素晴らしい内容でございました。無理して大阪来た甲斐がありましたよ。

 

 

そして翌日、4:30起きで始発の新幹線に乗り一路東京へ。そのまま仕事へスライド登板。意外とやれるもんだなあなんて当日は思ったものの、翌日ツケが出て自分の老いを自覚させられることになったとさ。でもまた何かあったら無理してやるのさ。