my little underground

世を儚む地下生活者が珍文・奇文の類いを日々量産しています

映画「ヘルボーイ」を観る

なんだか急に観たくなってレンタルDVDにて鑑賞。一応、劇場公開時にどっかの映画館で観て以来のハズ。

ヘルボーイ [Blu-ray]

ヘルボーイ [Blu-ray]

 

 

正直言って「大傑作!!!」という作品ではないと思う。三悪人がパッとしないし(特に女)、ナチのアイツもゼンマイのギミックとか全体的なビジュアルは相当カッコいいのにイマイチ何考えてるか分からんし、ラスプーチンに至っては…ねえ?冒頭のシーンで右腕に装着したゴツいメカグローブがヘルボーイの腕と何か因果があるのかと思ったら特にそういうのもないし。

 

でも、でもですね。久しぶりに再見して確信致しました。アタクシこの作品好きだわー。気はネジ曲がってて力持ち、でお馴染みヘルボーイさん。猫と戯れてるシーンはラピュタのアレをどうしたって想起させるし、毎度山ほどのメシが運ばれてくるシーン、アレって本当は「カリ城」の「食いもん持ってこい。じゃんじゃん持ってこい!」のシーンみたくヘルボーイのあの腕でガバっと食べるシーンが撮りたかったんじゃないの?みたいな妄想を掻き立てるし。そこはかとなくなく漂う宮崎駿オマージュにアタクシ弱いのじゃよー。

 

そして、なんと言っても嫉妬の炎に身を焦がすヘルボーイさんがデートするリズを追いかけてビルの屋上からこっそり盗み見るシーンのキュートさと言ったら! 9歳の男の子、ママが焼いたクッキー、コップに入ったミルク等々、道具立ては完璧。あそこまでボンクラマインドを昇華させたダークヒーローがかつて存在しただろうか?いや、いない(反語は強い否定) あのシーン、男の子とヘルボーイが対等な立場で会話してる感じがたまらんのだよなあ。

 

他にもリズがタクシーから身を乗り出してポラロイドを撮りまくるシーンの開放感最高!とかラストダンジョンに見る「カリ城」時計塔オマージュ感イイね!とか。まあ色々ありますけど、とにかくアタクシの心に残る一本でございます。