my little underground

世を儚む地下生活者が珍文・奇文の類いを日々量産しています

プロフェッショナル修斗@後楽園ホールを観る

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先日読んだ柳澤健1984年のUWF」に触発されまして、何か格闘技系のイベントを観に行こうと思い立つ。唐突に。まあそれくらい面白い本だったのです。

 

1984年のUWF

1984年のUWF

 

 で、やはり佐山聡の先見性のようなものに衝撃を受けたということもありつつ、佐山の遺伝子を受け継いだ団体を…と探した結果、修斗をチョイス。ちなみにアタクシの修斗知識は「オールラウンダー廻」から得たもののみであります。

 

オールラウンダー廻(19)<完> (イブニングKC)

オールラウンダー廻(19)<完> (イブニングKC)

 

 

当日、開場から若干遅れて後楽園ホールに到着すると既に前座の第一試合が始まっておりました。会場内は平日ということもあってかなりまばらな入り。(でもメインイベントの頃にはかなり埋まってました。凄い)んで、ふと気づくと他のスポーツ会場では感じたことのない明らかに異質なヴァイブスを感じちょっとビビる。なんというか、経験者とヤンチャな人の集まりというか、ここまでアウェイ感を感じたのは宝塚歌劇を観に行った時以来かも。ふと周りの人を見ると耳ギョウザ率高し。ちょっと怖い。(その後落ち着いてみると、自分以外にも凡そスポーツとは縁遠そうなルックスの格闘技マニアっぽい人も散見されてちょっと安心する←失礼)

 

でも試合を見始めるとそんな気持ちは吹き飛んでしまった。面白い。コレが滅法面白いのだ。修斗の場合、素人目に見て地味に感じる瞬間が多そうで、結果スーンとした気分で家路につくことになるかもなあ、なんて事前には思ってたんだけど、実際観たらそんな事は無かったのであります。特にグラウンドの攻防。それこそ素人目には分からなさそうな事前の印象があったけど、いやいや素人なりに攻防が理解できる瞬間が多々あるというか。今回観た試合が特にそうだっただけなのかもしれないけど。膠着する場面が少なくて(膠着してても、それはそれで観てる側まで力が入っちゃう)、常に攻防が入れ替わるので一瞬たりとも目が離せない。立って打撃の場面でも同様。ちょっと間合いを計ってるのかな~と思ってたらカウンターが決まって食らった選手バターン、白衣のお医者さんがズサーとすっ飛んでくる、なんて場面も。グラウンドでは単純にマウント取れば有利というものでもないみたいだし、立ってる時でも色々やってるみたいだしで、とにかく情報量多し。やはり生で観てみないと分からないことはまだまだ沢山有るのだなあ、と改めて思い至りましたわい。

 

今回観た試合は開始1分で打撃KOとか、5分3ラウンドみっちりグラウンドの攻防の果ての判定勝ちとか、バラエティに富んだ試合が多くて本当に面白かった。こりゃ次の興行もチェックしないと。

 

会場には「○○先生がんばれー!」みたいな子供の応援の声が飛ぶことも多く、普段道場で接している先生が金網の中で死力を尽くす姿を観るなんて、色んな意味でむちゃくちゃいい勉強してるし経験豊かすぎるだろ!などと子供たちにちょっと嫉妬。と言いつつキッズ修斗の試合に参加した男の子二人が試合後のインタビューで「将来、プロ選手になってここに戻ってきてくれますか?」というリングアナからの問いに二人共苦笑いを浮かべつつ言葉を濁してたのにはちょっとワロタ。ま、そりゃそうだよね。

 

とにかく初めての修斗観戦は濃密な体験でございました。また行きますわ。

 

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