my little underground

世を儚む地下生活者が珍文・奇文の類いを日々量産しています

James Blake JAPAN TOUR 2017@東京国際フォーラムを観る

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東京国際フォーラムでライブを観たアーティストを列挙していくと…相対性理論マイブラ聖飢魔II上原ひろみ、そして今回のジェイムス・ブレイク。全く統一性のないラインナップに我ながらちょっと引く。大丈夫なのか?もしかしてアタクシ分裂症?

 

客席について周りを見渡してみると、あんまり良く分からん客層。老若男女各種取り揃え状態。強いて言えば女性が若干多め?そうやって考えるとジェイムスのルックスってある種の趣味の方々にはスゴく受けが良さそうに見えてくる。ちなみにアタクシの隣りにいた女性二人組はオザケンの新曲&Mステ出演について熱く語っておられました。成る程。

 

ライブ本篇。クラブで聴くのとはちょっと違うかもしれないけど、服がビリつく程度にはしっかり効いた低音具合。キックが大層心地よい。そしてウワモノはキッチリと。スネアはなんだか分厚いガラスを叩いているような音で鳴り響く。やっぱりココ、良いホールですなあ。そしてバックの映像演出もシンプルかつ効果的で世界観の一翼をしっかりと担っておられた。いい。スゴくいい!

 

楽曲は3rdからが多めで、アタクシ3rdにはそんなにピンとこなかった方なんだけど、ライブで聴くとなんかすげーカッコいい。何?バンドマジック?帰り道に聴き直したらスタジオ盤も良く聴こえたので今までの自分がどうかしてたんだと思います。

 

「The Wilhelm Scream」とか「Retrograde」とか元より好きな曲は、聴いている内にとんでもなく美しく壮大な景色を目の当たりにしているような、気が付いたら全然知らない場所に吹き飛ばされていた様な感覚に。ちょっとコレは今までに経験したことのない、事前の予想を遥かに上回る音響体験でありました。人生においてもわりかし上位に食い込むライブだったかも。

 

その場で録った歌声をループさせたり、プリズマイザー(って言うんだっけ?)を使ってリアルタイムに声をイジったり、色々と忙しそうにやってるんだけど、鳴ってる音はとにかく荘厳で美しいの一言。ちょっと人間離れした美意識を感じるというか。あとちょっとでもはや恐怖に転化してしまいそうな雰囲気すらアタクシは感じてしまいましたよ。

 

もはや音楽というより精緻に構築された建築を目の前にした感覚に近いのかも。ちょっと上手く説明できないけど、なんとなく伝わってたら嬉しいッス。いやはや、観に行って良かったですわ。

 

 

ジェイムス・ブレイク-来日記念デラックス・エディション

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