my little underground

世を儚む地下生活者が珍文・奇文の類いを日々量産しています

「岩佐又兵衛と源氏絵 『古典』への挑戦」@出光美術館を観る

夜からのイベントを観に行く休日は昼をどう過ごそうかいつも迷うものですが、皆様に於かれましてはいかがでございましょうか。

 

そんなワケで、最近そんな時間があると都内の美術館に出没しているアタクシでございますが、今回は出光美術館に行って参りました。ココに来るのは「大仙厓展」以来2度目でございます。

 

www.tokyoartbeat.com

 

岩佐又兵衛に関しては浮世絵の成立に大きく関わってるらしいことと、荒木村重の妾腹らしいということくらいしか知らず、作品観ても「あんまり浮世絵っぽくないなあ」なんつー感想しかない状態。とりあえず作品については、たまたま事前に辻惟雄の「奇想の系譜」を読んでいたので成る程感はあるものの、個人的にはあまり好みの方向ではなかったのでありました。

 

奇想の系譜 (ちくま学芸文庫)

奇想の系譜 (ちくま学芸文庫)

 

 

とは言え、源氏絵というジャンルがあることすら知らなかったアタクシが観ても金箔の雲が漂う向こう側に展開される絢爛たる平安絵巻というのは中々に壮観でありまして、いにしえの文学少女たちはこれを観てウットリしてたであろうことは想像に難くないというもの。さらに言えばコレって最初期の他メディア展開とも言えるワケで、そうなると「コレジャナイ」とか「原作の光源氏様はもっと美しいハズ!(怒)」とか言ってた人たちもそれなりに居たのかなあ…とか想像するとちょいと愉快でございます。

 

今回はいまいちピンと来なかったけれど、出自も含めて岩佐又兵衛には興味が出てきたので、別の作品を観る機会があったら足を運んでみようと思います。