my little underground

世を儚む地下生活者が珍文・奇文の類いを日々量産しています

「鈴木其一 江戸琳派の旗手」展@サントリー美術館を観る

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東京メトロの駅によく貼ってあるポスターを見て気になったので行ってきた。例によって前知識はほぼゼロ。琳派と言ったら尾形光琳しか知らないし(酒井抱一は今回の予習でちょっと思い出したくらい)、その知識も受験用の日本史レベル。「燕子花図」の濃いブルーのイメージがあるくらい。そのイメージの繋がりからか、今回の展覧会のメインビジュアルに使われている「朝顔図屏風」のブルーもまた美しくて、ちょっと実物を見てみたくなったという次第。

 

会場はやはり年齢層高め。女性多し。でもどこの美術館行っても大概はそんな感じか。しかも行ったの平日だしねえ。

 

展示されてる作品はド素人のアタクシが見てもまあ大変に美しい。小さい作品や扇子なんかはその美しさに思わず持って帰りたくなるくらい。でもよくよく見ていくと「そこは定形の表現でいいんだ?」という箇所がちょいちょい見つかるのが興味深い。見えるモノをそのままの形で全て写し取ろうとするような西洋絵画との違いはなんだか不思議だ。こういうのを見てると東西の美術史を概略だけでもいいからちょっと学びたい気分になるんだけど、なかなかそこまで手が回らないのがもどかしいところ。嗚呼、時間が欲しい。

 

見たかった「朝顔図屏風」は大きいやら美しいやらで吃驚すると同時に息を呑む。マジ美しい。このブルーを江戸の人も見ていたかと思うと時の流れって何なんだろうと思うし、普段所蔵されてるメトロポリタン美術館でニューヨーカーがこれ見て感動してるのかと思うと「江戸の皆さ~ん、異国の人もこういうの好きみたいですよ~」と時を越えて伝えたくなる。

 

大変面白かった。お暇なら皆様も是非。

 

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