my little underground

世を儚む地下生活者が珍文・奇文の類いを日々量産しています

劇団鹿殺し『名なしの侍』@サンシャイン劇場を観た


《舞台予告編》劇団鹿殺し15周年記念・怒パンク時代劇「名なしの侍」

サンシャイン劇場に来るのはいつ以来だろう。職場の先輩にもらったチケットで劇団☆新感線を観に来て以来かもしれない。それも10年以上前の話だ。演目も覚えてない。でも席は2F席でいきなり生バンドの演奏が入ってきて、ほとんど演劇未体験だった僕は「演劇って今はこんなことになってるんだ?!」と驚いた記憶がなんとなくある。

 

それから幾星霜、ちょいちょいお芝居を観に行くようになって、もらったチラシで気になった劇団鹿殺しを観に来たら、時を超えてあの頃の劇団☆新感線を観に来てしまったような錯覚に陥る。うーむ、なんだコレは。最高じゃないか。

 

しょっぱなからラウドなドラムが鳴り響き、キックが腹に来るのが心地よい。しかもホーン隊がいるので3ピースのバンドよりより生感強し。

 

正直言って物語の筋的にそれほどフレッシュなものは感じない。それでも目の前で歌い、踊り、叫ばれるとそれだけでグイグイ引き込まれてしまう。とにかく熱量がすごかった。熱量が溢れちゃってセリフが聞き取りにくかったりする場面もあったけど、なんつーかもうコレはそういうもんだと思って流れに身を任せちゃってたら、ラストでちょっと泣きそうになってる自分がいたりするのであった。

 

客演の堂島孝平はすごく良かった。芝居が終わった後の挨拶で「音楽をやってきたのはこの為だったのかな」みたいな発言をして周り全員に突っ込まれてたけど、役者の道も平行してドンドンやったらいいと思う。あと劇団員の鷺沼恵美子さんがカッコ良くて素敵だった。

 

たぶん次の公演も観に行きます。